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省エネについて考える!
~太陽光パネル設置後12年の検証について~

2023.10.16
パネルの年間発電量については、資料が見当たらず不明なのですが、12年経過して、発電量が著しく下がっていることはなさそうに思います。
売電した電力は、11年間の平均で3200kWh程度でした。1年経過後の検証時には、年間発電量が5720kWhでしたので、発電量に変化がないと仮定すると、年間約2500kWhは家庭で使用したことになります。
※売電した電気量が年々増加しているのは、家族構成に変化があり、昼間の電気使用量が減ったためだと思われます。私も10年経って、今は実家にはいません。家族構成の変化は当然のことですが、少し寂しい感じもします。

固定価格買取制度(FIT)により、太陽光パネルで発電した電力については設置後10年間、42円/kWhで電力会社が買い取りをしてくれました。10年経過後の2021年7月からは買取価格がグッと下がっているのが分かると思いますが、約7円/kWh、2022年からは買取会社を変更し、現在は10円/kWhで買い取ってもらっています。
(買い取りは半年に1度となりました。)
買取価格については、10年経過までは年間11〜16万円程度、10年経過後は、年間で3万円から4万円程度となりそうです。この12年間での合計は150万円程度となりました。設置費用が約260万円でしたので、まだ当分は元が取れない計算ですが、CO2削減に少しは貢献出来たのではないでしょうか。

~次世代の太陽光パネルについて~
2025年以降の実用化を目標としている「ペロブスカイト」という新技術の太陽光パネルが開発されています。フィルム型のため、軽量であり、柔らかいため、これまでのシリコンパネルでは設置が困難な箇所にも設置可能となります。また、シリコンパネルに比べて安価に製造でき、コスト面のメリットもあります。耐久性、変換効率などの課題はあるようですが、実用化に期待したいと思います。

~最後に~
今後の課題として、不要になった太陽光パネルの廃棄が問題となっています。太陽光パネルの寿命はだいたい25年~30年と言われているようです。2040年頃に大量のパネルが廃棄されることが予想されるため、適切に廃棄されるかどうかが課題となっています。
省エネ基準については、2025年4月から、住宅及び300㎡未満の小規模建築物を含め、すべての新築建物を省エネ基準に適合させることが義務化となります。
(※一部対象外のものもあります。)
ZEH(ゼッチ)、ZEB(ゼブ)の推進が叫ばれる中、2050年カーボンニュ-トラルの実現に向けて、今後ますます、省エネルギーに対しての意識を高めていく必要があると感じています。

※ZEH(ゼロ・エネルギー・ハウス)、ZEB(ゼロ・エネルギー・ビル)の定義
先進的な建設設計によるエネルギー負担の抑制やパッシブ技術の採用による自然エネルギーの積極的な活用、高効率な設備システムの導入等により、室内環境の質を維持しつつ大幅な省エネルギー化を実現した上で、再生可能エネルギーを導入することにより、エネルギー自立度を極力高め、年間の一次エネルギー消費量の収支をゼロとすることを目指した建築物
 2011年に私の実家に太陽光パネルを設置して、早12年が経ちました。設置1年後の検証結果については、2012年にこちらのブログで紹介させて頂きましたが、しばらく私自身も検証を行っていなかったため、最新の検証結果を紹介したいと思います。
まずは、設置した太陽光パネルについてのおさらいです。

・設置枚数:20枚(4.6kW)
※広島市の年間予測発電量は設置枚数20枚で約5835kWh(2012年当時)
・パネルの種類:HIT(結晶シリコン基板にアモルファスシリコン層を加えたパネル
(※発電量を重視したもの))
・設置面:南向き
・設置角度:約40度

太陽光パネルで発電した電力については、基本的には家庭で使用し、使用されなかった電力(余剰電力)を電力会社に買取りして貰うということになっています。

~検証について~
下の表は2011年から2022年までの12年間で売電した電力量と売電価格についてをまとめたものです。
白壁の町並み(柳井市古市金屋)

2023.12.08
国森家住宅(国の重要文化財)
掛屋小路
白壁の町並み
地区範囲としてはそれほど広範囲ではないですが、家屋正面の造形や高さが揃っており、統一感のある美しい町並みを見ることができました。ここ数年、新型コロナウイルス感染症の為行動制限がありましたが、ようやく落着いてきたので、少しずつ遠くへ足を延ばして古い町並みの美しい風景が残る地域を訪れていきたいと思いました。広島にもまだ訪れたことのない重要伝統的建造物群保存地区があるので、まずは身近なところから巡っていこうと思います。
 今回は広島県のお隣・山口県の柳井市古市金屋に行ってきました。
白壁の町家が立ち並ぶこの地域は、昭和59年に国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されています。以前紹介した宮島は寺社を中心とした町並みでしたが、今回の柳井市古市金屋は商家中心の町並みです。海運を背景に中世・近世頃に商業で栄えた柳井津の中で、最も古くから開かれた旧町の半分が保存地区にあたるそうで、東西方向に通じる約200mの本町通の町並みと、中央部から南側の柳井川に通じる掛屋小路の家並みが保存区域になります。地域の町割りは中世からのものがそのまま残っており、通りに面して立つ町家は1768年の大火後の近世後半に建築されたもので、主に妻入・本瓦葺二階建て・漆喰塗の大壁造になっています。
本町通沿いには江戸時代中期に建造された『国森家住宅(国の重要文化財)』があります。
現在は新型コロナウイルス感染症予防対策として、見学には事前予約が必要ですが、商家の家造りの他、防災の備えや盗難・強盗対策など工夫を凝らした造りを見ることができるそうです。
画家・丸木位里の世界~間近に触れて~

2023.08.17
自分の住んでいる近くに、世界的にも有名な画家の出身地があったのだと初めて知り、改めて驚きました。そして、身近な文化センターという場所に作品を展示し、鑑賞できるようになっている、そうした環境にありがたさを感じました。丸木位里という画家とその作品を多くの人に知ってもらおうとする地域の方々の努力も素晴らしいと思いました。まだ、石碑や神社の門柱の文字など、出身地周辺に残されているものがあるそうなので、実際にその場所に訪れ、少しでも、丸木位里の世界観を味わいたいと思いました。
〈マッターホルン〉
この水墨画も安佐北区民文化センターのロビーに飾られています。位里は実際にマッターホルンを訪れたことがあるそうで、何作もマッターホルンの絵を作成されているそうです。マッターホルンの壮大な雰囲気が絵から伝わってきます。
〈松・竹・梅〉
1983(S.58)年安佐北区民文化センター自主事業で「地元美術家絵画・膨刻展」を開催した際、地元安佐町出身の丸木位里氏の作品を特別展示しオープニングセレモニーに招待しました。和室で休息された時、襖に松竹梅の絵を描かれ、以来1992(H.4)年2月まで和室の襖として使用していました。丸木位里氏は、国内外で知名度が高い日本画の異色作家であり、和室使用時に傷つけるなどあってはならないと、地元の有識者から保存の申し出があって、今は、区民はもとより市民に常時鑑賞できるようにガラスケースに保管し、ロビーに展示しています。
安佐北区民文化センターのロビーには、位里によって描かれた襖絵が展示されています。
〈雪松図・梅図〉
この絵は位里が24歳の時に本堂の襖絵として描きました。現在は、屏風として表装されています。当時、位里は田中頼璋という日本画家に弟子入りしており、この作品では水墨とは異なった表現が見られます。位里が若いころの制作で、故郷飯室との縁を感じる作品です。
私が訪れたお寺は、安佐北区安佐町飯室にある浄國寺といいます。住職のお話といただいた資料によりますと、出身地の飯室を離れ、関東に移り住んでからも、原風景として故郷を大切にし続け、飯室には、位里と故郷につながりを示す場所が多く残されているそうです。
 位里は襖絵を多く描いていて、飯室の町周辺には、位里の描いた襖絵がお寺などにたくさん残っているそうです。私が見たものは、その一部でした。浄國寺にいつも展示されているわけではなくて、私が行ったときに偶然、本堂に出されていたそうで、実際に拝見させていただくことができ好運でした。
 先日、親戚の法事でお寺を訪れることがあったのですが、そこである屏風の絵に出会いました。住職によると、地元出身の画家・丸木位里(まるきいり)さんの描かれたものでした。

丸木位里(まるきいり)(1901.6.20~1995.10.19)
日本画家。明治34(1901)年、現・広島市安佐北区生まれ。昭和16(1941)年、洋画家の赤松俊子(のちの丸木俊)と結婚。原爆投下直後に広島入り、夫妻で救助に携わる。
代表作『原爆の図』(俊との共同制作)は国内各地および世界20ヶ国以上で巡回展示され大きな反響を呼んだ。
広島市現代美術館には、『原爆の図』初期3部作の再制作版と『ひろしまの図』(俊との共同制作)がある。平成7(1995)年死去。(安佐北区図書館説明文より)
最近の駅の計画と都市機能の変化

2023.06.09
また大人だけでなく子供も楽しむことができるように、キッズライブラリーという子供向けの書籍だけを纏めている空間や、遊具が設置されているスペースなどもありました。
私が滞在していたのは1時間程度なので全てを見る事は出来ませんでしたが、実際にはまだ多くの工夫やアイデアが施されていると思います。

この徳山駅周辺は周南市立徳山駅前図書館以外にも、商業施設やホテル、マンションなどの再開発事業が現在も行われています。
駅や駅周辺の再開発というと現在、広島駅でも再開発が行われています。
広島駅では路面電車が2階の広場に乗り入れるらしく、駅前通り部分から乗り入れる為の路面の工事が行われています。
駅内部の計画はショッピングセンターや映画館・ホテルなどがあり、屋上は雁木のような大階段のある広場として開放されるようです。
最近の駅はデッキなどで周辺の施設と直接行き来できるような計画が多いですが、新たな広島駅もそのような計画となっているみたいです。
とくに駅からホテルや商業施設に直接行き来できると、旅行者などは宿泊や観光もしやすく、有意義な時間を過ごす事ができそうです。

私も新たな広島駅の完成を楽しみにしており、徳山駅前図書館のように様々な人が利用に訪れる施設となるのを期待しています。
この本たちの背表紙には住宅やそこに暮らす人々が描かれており、この街に住む人々の過ごし方などを表しているらしいです。
このような建物内部の細かな部分までこだわっているのが面白く感じました。
図書館、学習・作業スペースにはWi-Fiやコンセントも完備されているので、読書以外にも調べ物や作業なども行いやすい環境となっています。
建築関連の雑誌や書籍は3階に配置されており、古代から現代まで様々な年代の書籍がまとめられていました。
また新建築や住宅特集の1年前のものから最新号までが揃えられており、施設内の落ち着いた環境でじっくり読むことができそうです。
この図書館は子供の遊ぶスペースや開放的な空間を演出できるように施設全体がガラス張りとなっており、様々な人が立ち寄り易い雰囲気を感じられるのが良いと思いましたが、本の日焼けなども少し気になりました。
しかし、それは北側に向けた配置とし、直射日光が入らないようになっているみたいなので本へのダメージは無いみたいです。
その他にも1階のエントランスと2階をつなぐ階段部分には吹抜けがあり、壁面には本棚アートと呼ばれる本を模した箱が置かれています。
今回訪れるまでこの施設のことを知らなかったので、細かな部分などを少し調べてみました。
これは2018年の2月に開業した施設で、内藤廣氏が設計をされています。
1階がスターバックスと蔦屋書店で、2・3階が図書館や学習・作業スペースになっています。
また、2階から徳山駅に直接アクセスできるように計画されており、2・3階の屋外テラスにはイスやテーブル、芝の上に寝転がれるようなスペースもありました。
※キッズライブラリーの案内板
 ゴールデンウィークに、山口県の徳山市を訪れる機会があり、徳山駅に併設されている周南市立徳山駅前図書館を見てきました。

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旧市民球場跡地、生まれ変わって賑わいの市民公園に!

2023.04.07
写真4 大屋根ひろば(夜間)
写真5 大屋根ひろば利用時間
 コンセプト⑤は全体マップ左中央のピースプロムナード横の大屋根ひろばでアウトドアワークを行うことができます。
 ここは折り鶴をモチーフにした公園の木々と調和した大屋根ひろばです。
またフリーWi-Fi環境があり、開放的な空間で仕事ができます。息抜きに立ち寄ってみるのもいいかもしれません。
コンセプト③は広場を囲うようにできた散歩道と全体マップ左側にピースプロムナードがあり、ペットとお散歩を楽しむことができます。
 ピースプロムナードは平和記念公園から原爆ドームに至る平和軸に沿ってつくられた桜並木の散歩道です。
 私が訪れた際にはまだ桜が開花していませんでしたが、もう少しで綺麗な桜並木道になると思うと楽しみです。
 夜にも行きましたが、ライトアップされた空間は昼の明るく活発な印象とは打って変わって、静かで趣のある空間でした。休日や仕事帰りに足を運んでみるのもいいかもしれません。
図1 全体マップ(公式HP参照)
写真3 ピースプロムナード(夜間)
 オープニングイベントに参加してみて遊ぶだけの公園ではなく、アウトドアグッズ店やコンビニ、洋服店などがありショッピングを楽しむこともできます。複合的な要素を持ち、それぞれが公園に意味を見出し訪れることで新しい交流が生まれ活気ある空間になっていくと思いました。
来年には公園の北側にサッカースタジアムが完成します。
平和公園とサッカースタジアムをつなぐ新しい拠点となり、広島の中心地をより活気づかせるのではないでしょうか。
※利用時間が決まっているため19時以降は利用することができません。
写真2 ピースプロムナード
写真1 ひろしまゲートパーク
    正面を見る
 2012年に閉鎖され長年土地活用について検討されてきた旧市民球場跡地ですが、2023年3月31日に新しい賑わいの市民公園に生まれ変わりました。今回は、新しくなった「ひろしまゲートパーク」についてご紹介します。

広島の中心部に位置し南側には平和公園、北側にはサッカースタジアム(建設中)があります。
3月31日から4月2日までオープニングイベントが開催され、連日多くの人々が訪れていました。広場を中心にカフェやショップが並び、店内でくつろぐ人やテイクアウトをしてベンチで食べる人、遊ぶ子供等、各々が思い思いの時を過ごしていました。かつての市民球場のように身近で、親しみやすいみんなの場所というコンセプトとなっています。

この公園でできることは、
 ①オソトごはん、②みんなで遊ぶ、③ペットとお散歩
 ④様々なイベント、⑤アウトドアワーク
 ⑥ストリートスポーツ
が楽しめます。この中でいくつかご紹介します。
広島の新たなシンボル(広島新サッカースタジアム)

2023.02.10
2022年2月からの着工から2023年2月現在35%完了しているとのことでした。
サッカー専用スタジアムとの事なので新スタジアムは現在のエディオンスタジアムに比べて陸上用トラックが無いのでピッチと観客席が近いのでエディオンスタジアムより臨場感がある熱気に包まれるスタジアムとなるのかなと思っております。
広島市の中心部にあるスタジアムとなるので観戦に行くことが増えるのではないかなと思っています。開業の際はエディオンスタジアムでは味わえなかった臨場感を是非体験しに観戦に行きたいなと思っております。
<建設中のスタジアム>
 昨年12月にサッカーワールドカップが開催され、日本代表がベスト16、予選リーグでは、ドイツとスペインの強豪国に勝利し日本中に熱気と興奮をあたえてくれました。
そして広島市にもサンフレッチェ広島というプロサッカーチームがあります。
その新本拠地が広島市の中心部にある中央公園に新築され、開業する2024年春に向けて工事の真っ只中です。
現在使用されている本拠地は広島市安佐南区にあるエディオンスタジアムで、広島でアジア大会が開催されていた際のメインスタジアムをホームスタジアムとし使用しています。
新スタジアムを建設に至った現在のスタジアムの問題点として、現在使用しているエディオンスタジアムは広島市中心部から離れており、中心部までの交通手段が少なく不便であること、エディオンスタジアムがサッカー専用スタジアムではなくピッチと観客席との間に陸上トラックがあり、ピッチと観客席に距離があり観戦(臨場感)しにくいという主に2点の問題がありました。私もエディオンスタジアムに何度か観戦しに行ったことはあるのですが、交通手段も限られており人混みに巻き込まれるので、気軽に行けるような場所にあればなと思っていました。現在建設中の場所は近くに広島バスセンターがあり、さらに広島市中心部なので気軽に足を運べるなと思っています。
新スタジアムはシンボルとなる「希望の翼」スタジアムを柔らかく包み込むような「翼」をモチーフにした大屋根をもち広島の新たなシンボルとなるような外観になっており、収容人数は約3万席を確保し、スタンドはサンフレッチェ広島のカラーである紫を採用されるそうです。
現在工事は、シンボルとなる屋根の鉄骨建方工事をしているそうで、クレーンを使用して建設している様子がうかがえました。